犬の水分補給、意外と知らないポイント

犬の水分補給、意外と知らないポイント

今回のコラムは、ワンちゃんの健康維持に欠かせない『適切な水分補給』のポイントをまとめてシェアしたいと思います。

「意外と知らないポイント」ってたくさんあるんですよね。

実は、ワンちゃんにとって自然に水を飲むことは本能的な行動ではあるけれど、飼い主がちょっと手を加えることで、もっと水分補給を上手にできることも多いんです。


まず、ワンちゃん用の水入れの選び方

これは意外と大切です。というよりも工夫したことで飲むようになりました!というお声も意外と多いんです。器だったり、ボトルを壁掛けしたり、容器の素材によって飲み方が変わったというお声もあるぐらいなんですよ!

 

ワンちゃんあるある『ぬるぬる』にも注意

 

基本的には、ワンちゃん達が飲みやすい形状で、清潔に保てる素材のものを選びましょう。特に容器の清潔さで気になるのがあの『ぬるぬる』です。

お水入れ同様に食器を含め、ぬるむる主な原因は「唾液」にあります。

お水を飲むときやごはんの際、ワンちゃんの唾液に含まれている細菌が食器に付着し、そこで繁殖した細菌がぬるぬるとした触感の膜(バイオフィルム)を形成するため、容器や食器がぬめってしまうのです。

バイオフィルムは細菌同士が強く結合しあっていて、容器や器にも頑固に付着しているため、流水ですすいだり手洗いをする程度では落とし切ることができません。多くの飼主さんは、家庭用の食器洗剤を使ってぬるぬるを洗い落とそうとこすりますが、これもあまり効果的な方法とは言えません。

というのも、一般的な家庭用の食器洗剤は「中性洗剤」に属しているものが多く、アルカリ性の犬の唾液から形成されるバイオフィルムをしっかりと中和・分解させることができないようです。

中性洗剤を使用する場合は、入念に洗浄を繰り返すこと、またはガラスや耐熱性のある入れ物の場合、熱湯消毒であれば、バイオフィルムを除去することができます。

 

次にお水の位置もポイント。

静かで落ち着ける場所がベストです。そして意外と忘れがちなのが、水の温度。暑い日は冷たすぎず、寒い日は冷たすぎない水を用意しましょう。室温くらいが理想です。



水を飲ませるタイミングもコツのひとつ。遊んだ後や散歩から帰ってきた時、食後など、自然と水を求めるタイミングを逃さずに、水入れをチェックしてあげることが大事です。また、「水を飲む量が足りてるかな?」と心配になったら、食事にウェットフードを取り入れるか、ドライフードにスープなどを加えて与えるのも一つの方法です。

そういったご要望もありCUBE型のボーンブロス(スープ)も作りました。

水分補給において大切なことは

必要とする水分量は、その体重、活動量、気候や環境に左右されます。一般的には、体重1kgあたりにつき約50mlの水を日に必要とされていますが、夏場や運動後などはこれよりも多くの水分が必要になります。また、乾燥した冬の期間も、室内の暖房により空気が乾燥し水分が奪われるため、意識的な水分補給が求められます。

ですが大切なのは、無理に水を飲ませようとしないこと。

ワンちゃんは自分の必要な水分量を本能的に知っています。異常に水を飲まない、もしくは逆に異常に多く水を飲む場合は、何か体に異変があるサインかもしれません。その時は、すぐに獣医さんに相談しましょう。

 


さらに、ワンちゃんの水分補給において重要なのが水の質です。

流水のように新鮮な水を常時提供することが理想的です。古くなった水や汚れが混入した水を飲ませると、健康を損なう恐れがあります。特に夏場は水をこまめに交換し、清潔な容器を使用することが重要です。

ドライフードを主食としている場合、水分補給は特に意識する必要があります。ウェットフードや水分を多く含む食材を併用することで、食事からも水分を摂取することが可能です。この点はドライフードのみに依存した食生活を送るワンちゃんにとって、特に注意すべきポイントと言えるでしょう。


最後に、毎日の水分補給が、ワンちゃんの健康維持にとってはとても大切だということです。

今回のポイントを注意してあげれば楽にワンちゃんの水分補給をサポートができますよ。

飼主さんのちょっとした気遣いが、愛犬の元気と健康を支えることに繋がりますし、食事と同じで日々の健康意識が長生きのサポートになると思います。


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